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Psalm of The Sea

psalm.exblog.jp

いしいしんじ同盟

という、サイトを見つけました。

「とくに活動はありません。バナーを貼ってこっそりと(いしいしんじさんの小説がすきだということを)主張してください」

とだけ書いてある、いたってシンプルなサイトなのですが


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バナー、ちっちゃい...





いしいしんじさんの小説との出会いは、映画『もんしぇん』の共同執筆者・海津研君
にもらった『プラネタリウムのふたご』という本でした。
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そのころはうまく活字が読めない時期で(何故かそういう時期があります)
漠然とその気配を掴むのが精一杯だったのですが
工場を抱えている町の煙った空気と小さなドームに投影される星の光景は
胸の奥に残りました。
それから三、四年経っていたでしょうか。
昨年Psalmの全国ツアーで北海道を訪れたとき、夕張のずりやま(石炭のくずで出来た山)に登って、立ち並ぶ赤と青の屋根の家々と側を流れる川を見ていたら
ふと『プラネタリウムのふたご』のことを思い出し、
夕張の町でなら、あの作品を映画化したり出来るのかもなあ・・・
そしたらどんな映画になるのかなあ・・・などと思いつつ
旅を続けていました。

いしいしんじ同盟_f0054757_18504140.jpg

東京に帰ってきたある日
本屋でふと『ぶらんこのり』(新潮社)という、いしいさんが作家として歩き始めた初期に書いた小さな物語りを見つけ、夕張のことを思い出し
他のものも読んでみようかな、と手に取ったのが二度目のきっかけで
それ以降は、『麦ふみクーツエ』『ポーの話』『絵描きの上田さん』と
少しずつですが 一冊でも多くのいしい作品を読んでみたいと
本屋さん図書館に足を運んでいるところです。

私は非常に読むのが遅く、また、気に入ると何度も読んでしまうので
なかなか次に進めません。

世界にはたくさんの良い本があり、私の知らないことがあり
と それはよく分かっているにも関わらず、なかなか進めないのは
良い書き手の作品に出会うと、
例えば電車の中でそれを読んでいると
一文読むごとに自分の前に座っている人や、
飛んで行く窓の外の川なんかと絡み合って、

ぼう、っとしているうちに三十分くらい過ぎてしまうのです。
(・・・こんなことだから、世界名作全集すら読破出来ないのだ。)

いしいさんの物語りのいちばんすごいと思うところは
(と、今日はたまたまいしいしんじ同盟を見つけたので、突然のいしいしんじ推薦文の日です)

言葉がかんたんなこと。
少ない絵の具で豊かな絵を描いているような印象を受けます。
登場人物の名称もかんたんで、「ぼく」「わたし」「おじいちゃん」「用務員さん」
など、ほとんど名前は出て来ず、呼び名だけで綴られていくのです。
土地や催し物の名前もそう。
にも関わらずとてもリアルに五感が使えてしまうところが、楽く、恐ろしい。
悪夢のような出来事も多く登場します。
私自身、物語や唄を書いてみるとホラーのようになってしまうことが多い人間なので
どんな小説であれ、映画であれ
ちゃんと恐ろしさを秘めているかどうかというのは、
ストーリーを信じる上で重要な要素です。


それから、もうひとつは
話者であるはずのいしいさんの姿が消えてしまい、まるでもう昔からこの物語りは
この世界にあったんじゃないか、と思ってしまうところです。
いしいしんじ同盟_f0054757_18511735.jpg

とくに『麦ふみクーツエ』は、冒頭からすごいスピードで巻き込まれて行き
冷静に考えれば、非常に構成もしっかりしていて作り物であることは間違いないのに
その構造は、まるで植物の規則性のように当然な顔をしていて
意図的な嫌らしさを感じません。

大きな大きな世界がどんと広がっていて
胸がひりひりするのだけれども、それを感じてもなお、ああ自分はちゃんと生まれて来れて、いろんな人たちとともにこの世界の住人として今生きていられてよかった、
と、黄金色に輝く太陽の強い日差しを浴びながら勇気が湧いてきて、いてもたってもいられなくなる、
そういう物語でした。


私は数多くの書物を読んでいるわけではないので比較からは語れませんが
私にとってはとても大切な物語でありました。

・・・Psalmライブ情報・・・・・

6/21(土)
東京日仏学院音楽祭
Fete de la musique 2008
12:00 festival start
入場無料/軽食・ドリンクは有料
場所 : 東京日仏学院
お問い合わせ
東京日仏学院(03-5206-2500)


7/29(火)
Psalm Live at 月見ル君想フ
(詳細決まり次第、掲載します)


8/20〜24
劇団アロッタファジャイナ公演
『ルドンの黙示』に、Psalm出演します
新国立劇場小ホールにて
(詳細決まり次第、掲載します)

# by Yoomi_Tamai | 2008-06-07 19:30

6/21(土)東京日仏学院の音楽祭、出演が急遽決定!

東京日仏学院で行なわれる、音楽祭に出演することになりました。
(出演時間など詳細は未定ですので、追って掲載します)

Fete de la musique 2008

2008年06月21日(土) 12時00分
入場無料/軽食・ドリンクは有料
場所 : 東京日仏学院
お問い合わせ
東京日仏学院(03-5206-2500)
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私も以前から何度か訪れて、好きな場所なのですが
コルビジェの設で学んだ建築科・坂倉準三氏の設計による校舎はカラフルで
日本の風土に根付いたフランスの絵本立体版という感じです。

ちょうど数日前に同校ホールでオーディションが行なわれた日も
空は雨雲に覆われてじめじめと灰色でしたが
真っ赤っかの受付や、ハート形の椅子や、青いトイレをうろちょろしているうちに
踊り出したくなってきて
めでたく合格しました。

出来れば晴れだと嬉しいですけども
晴れても、もし雨でも、ぜひ探検しに来て下さい。
クレープの出店も出るそうです。
# by Yoomi_Tamai | 2008-06-05 15:25 | Psalm

明日、6/3(火)赤坂グラフィティでやります!

明日、6/3(火)赤坂グラフィティでやります!_f0054757_1445141.gif

改めて宣伝です。
またまた平日ですが
お時間ある方、ご興味がある方、ぜひともいらしてください。
今回は<蒼(あお)Psalm>なライブにする予定。

Psalm Live at 赤坂グラフィティ
Natural Smail#10
Psalm/トランスパランス穂香〜poco〜
開場18:30、開演19:30
前売り2000円、当日2500円
チケットぴあ発売中!!!
# by Yoomi_Tamai | 2008-06-02 14:56 | Psalm

新しい二つの仕事について。

その1、久々に声優をやらせていただくことになりました

実はもう録音が始まっていたのですが詳細極秘だったのでないしょにしてました。
ようやく5月9日に情報が公開されたので、めでたく発表です。
監督の宮地昌幸氏と、アニメーションディレクターの奥村正志氏は
共に東小金井村塾生時代の時の同級生で
『千と千尋の神隠し』ではそれぞれ助監督とアニメーターと声優として
参加していましたので、今回はそれ以来のコラボレーションということになります。

書きたいことはいろいろありますが、
まだまだ秘密の多い作品なので、変なこと言わないように
今日はこのへんまで。

『亡念のザムド』

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その2、夏にはPsalm再びお芝居に出演です

今年三月に上演されましたTPT 『ミステリア・ブッフ』を観劇にしきたアロッタファジャイナ主催の松枝佳紀さんが、公演当日ロビーで演奏をしていたPsalmを見て突如「ひらめいて(松枝さん談)」このブログに依頼をくださり、今回の運びとなりました。音楽メインですが、少々お芝居もするとか・・・しないとか・・・

それにしても、共演者の経歴をみてびっくり!
劇団アロッタファジャイナ第9回公演『ルドンの黙示』


以下は本日のライブ情報です
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5/13(火)
青山月見ル君想フ
出演:恭乎/waits/where is my hat/エコツミ/Psalm
時間:開場18:00開演18:30
料金:前売り¥2000 ドリンク別
tel : 03-5474-8115 fax : 03-5474-8116
東京都港区南青山4-9-1シンプル青山B1F
# by Yoomi_Tamai | 2008-05-13 02:15

ある日の昼寝

ある日の昼寝_f0054757_2355749.jpg

↑5/4 東京ミッドタウンライブの後、その芝生にて。
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ここ二週間、三つのライブをやりました。
大切なお休みの中、止まぬ雨の中、足を運んでくださったみなさま
ありがとうございました。
ある大事なカップルの結婚式でさせていただいた演奏をきっかけに訪れて下さった方や
以前友人に連れられて来てくださった方々がまた別のお友達を連れて来て下さったりと
だんだんに新しいお客さんと古くからのお客さんが連なってきているPsalmです。

私たち自身、おばさん的というか
何か気に入ったものをみつけるといてもたってもいられず
誰かに知らせたくなってしまうたちなので
このような反応はとてもうれしく照れくさく、気が引き締まる想いです。

そんなPsalmがここ数年
誰かに出会うたびに「この人はいい!すごい!」と薦めていた二人の魅力的なヴォーカリスト二人とその仲間達を
ようやく一同に会してご紹介する機会を昨日持つことが出来ました。

熱帯の海に立つ大きなマングローブのような細谷季子さん
瞬時に空間を一遍の映画にしてしまうようなNGATARIのjessica

それぞれがそれぞれの場所でそれぞれの方法で
この一年、随分と変化してきた三組です。
魅力的な人と出会うのは喜びであり、恐怖です。
まるで鏡をのぞくようにその向こうに自分の姿を見てはぞくぞくします。
彼女らの発する声の音色ひとつ
振り向く身の早さひとつ
打ち負かされてくらくらと叫びたくなる瞬間が何度もありました。
細谷さんはまだホームページなどありませんが、ぜひ探してください。
どこかできっといつも歌っています。
もし情報が知りたい時は、またたびへ。
jessicaちゃん、そしてNGATARIはこちらへ。

私達はさて、次はどんな人と出会うのか.
yoomi
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5/13(火)
青山月見ル君想フ
出演:恭乎/waits/where is my hat/エコツミ/Psalm
時間:開場18:00開演18:30
料金:前売り¥2000 ドリンク別
tel : 03-5474-8115 fax : 03-5474-8116
東京都港区南青山4-9-1シンプル青山B1F
# by Yoomi_Tamai | 2008-05-12 01:12 | Psalm