ブログトップ

Psalm of The Sea

psalm.exblog.jp

2006年 04月 04日 ( 1 )

三人姉妹

ひえええ!
このごろのブログのさぼりようったらないな。
「時が過ぎるっておかしなものね」(チェーホフ作『三人姉妹』冒頭の台詞より)
ほんとですよ・・・。
時間はどんどん過ぎて行き、どんどん蓄積され、
ブログを書かない間にも
私もどんどん変わっていってます。

実は私は3月27日より
両国にあるベニサンスタジオという場所で、
TPTアクターズワークショップを受けています。
すごく久しぶりのワークショップです!
だってこの十年、『もんしぇん』作るのに必死で、それ以外の世界に目が向かなかったから。
(日本語以外の言語を使うことすらままならなかったのです)

ここには
ロバート・アラン・アッカーマンという、アメリカの優れた演出家の方がいて
彼と、二十数名の役者とが
チェーホフの『三人姉妹』をテキストにして
舞台の上で「生きる」ということについて、考え、戯曲を分析し、実験をしていくのですが

いやああ・・・

これはすごい。
一体私は今まで何をやっていたのだろう・・・・・

円になって座った私たちが順番に、脚本を声に出して読んで行くと
ボブさん(※アッカーマン氏のニックネーム)は
脚本の句読点の、○(まる)の部分一つ一つで区切って問いかけます。
「この台詞は、 true(真実) か force (嘘)か asamption (意見)か wish(願い)か?」
うろたえる私たちは、口ごもりながら「true」とか 「force 」とか
答えるんですが、その度に
「そう?そう思う?ほんとに?」とまた問いかけられる。

そうして解体していくと、脚本を読むだけでいろんなことが分かってくるのです。

たしかに、台詞のすべてが言葉の通りではないし
その、「言葉の通りではない」ところに
そのキャラクターの性格や思惑や意見が見えてきたりする。

はー!そうかーなるほどなあ・・・・・
そう感心しながらついつい
「じゃあ、『もんしぇん』の脚本をこうやって解体するとどうなるんだろう・・・」
とか考えて落ち込むのですが(映画と演劇はちがうんだけれど)
本物はやっぱり本物だ
と、悔しくなったり、わくわくしたり
しました。
(ここは肝心。志は高く!)

けれども
はちゃめちゃになりながらも一度自分たちの力で脚本を書いてきたことは
無駄でなかったな、とも思いました。

確かに私には、もう、それはそれは泣きそうなくらい
表現者(役者)としてのスキルが圧倒的に不足しています。
はちゃめちゃどころか
まったく崩壊しているなあ・・・と思いました(とほほほほ・・・・)

でも、ここ五、六年で培った想像力と構造構築・解体力は
確実に私を変化に導いていってくれるようで(気がしてるだけかもしれないけど・・・)
ボブさんのアドバイスが、ぐんぐん吸収されて、体に入っていくのがおもしろい。
この出会いがなかったら、私は一体どうなっていたんだろう・・・
ほんとうにおもしろいです。

そして、チェーホフとの出会いも、すてきでした。

本当に(何度も書いてしまいますが)
この十年、天草、というキーワードで繋がっている事柄以外
たとえどんな名著でも、アンテナにひっかからないときには
活字が頭を泳いで入って来ませんでした。

それがようやく『もんしぇん』が終わり
今回、偶然にも『三人姉妹』という戯曲と向かい合うことになり
やっと彼(チェーホフさん)に出逢うことが出来たのです。

この人は本当にすごい・・・
すごい人って世の中にたくさんいるんだなあ・・・と
当たり前のことをひしひしと感じ
一ページめくっただけでその情報量に頭が重くて、目が回りそうになりながら
頑張って読んでいます。


『三人姉妹』を理解し、演じるにあたり
ロシアという国やその時代の歴史についても随分調べました。
今、私の頭の中では、次第にロシアが立体的になってきて
図書館に行っても、「ロシア」というキーワードでどんどん頭の中で繋がって
今まで出逢うことのなかった本を探しあてることが出来るようになってきて
どうしようもなくわくわくしたり
押しつぶされそうになったり

・・・・そんな毎日を送って、もうすぐワークショップは終わりますが
たくさんの新しい人に出会い
限りない世界に目眩を覚えているところです。
[PR]
by Yoomi_Tamai | 2006-04-04 03:44