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Psalm of The Sea

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ミヒャエル・ゾーヴァ

昨日まで御所浦にいたというのに
今日はもう東京にいるのだから
現代ってふしぎです。

ミヒャエル・ゾーヴァ_f0054757_4114572.jpg


今日は、唐突にミヒャエル・ゾーヴァについて。
ゾーヴァのことは高校生の時から好きだったのですが
この本は、友人へのクリスマスプレゼントを探していて去年の暮れに見つけたもので、
むしろ私が欲しくなり、今もずうっと欲しいなあと思っている本です。

光と闇の割合から言ったら、
この人の絵は、闇が9割、光が1割です。

人から見て、私は光の多い人間なのか、闇の多い人間なのか
分かりませんが
ミヒャエルゾーヴァの生み出す闇と光の割合に
私がなにやら見知った感覚を覚えるのは
幼い頃、暗い部屋で一人ずうっと本ばかり読んでいた子どもだったからかもしれません。

あなたの原風景はなにか
と 聞かれ、見えてくるのは
川縁でもなく 海でもなく、草原でも公園でもなく
闇です。

といって、暗い子どもだったわけではないのですが
あの時の闇と光の割合が、今も私の世界観を形作っているのでしょう。
いつも私は光を掴みたくて、手を伸ばしていました。

ゾーヴァの絵は、けれど
「暗いとこが9割で、光ってるとこが1割で、で、なんなの?」という具合で
ひょうひょうと闇も光も担いでいるところがすごいのです。

私も随分と大人になってきましたが
そんな風に世界のこもごもを受け止められるようになるまでは、まだまだで
彼の絵を見るたびに「私も、こんな風に立っていたいと思うんだ」

・・・・という話を、なぜか今日デッサンを教えながら生徒と話をしてました。

私「あれ?で、なんでゾーヴァの話になったんだ?」
生徒「つまり僕が考え込んで絵を描けないのは、ゾーヴァさんと同じで、いい絵を描こうと思うと十年描けなかったりすることもあるんだけど、それは仕方ないですよねっていう・・・」
私「・・・十年描かないつもりか、あんたは」

※美大入試のデッサンでは、B3画用紙一枚に、三時間で描くことが基本です。
by Yoomi_Tamai | 2006-02-09 04:08
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